働くお母様の小学校受験 お仕事と受験準備を両立させるために

お仕事で忙しいお母様から比較的よくいただくご相談やお問い合わせに、「働きながら小学校受験に挑むのはとても不利なのではないか?」というものがあります。「自分は本当にしっかりできるのだろうか?」あるいは「他の人たちと比べてこれで大丈夫だろうか?」など、お母様ご自身が自分を追い詰めてしまうケースもあるようです。せっかく働きながら頑張っているお母様が、精神的にも体力的にも子供より先に参ってしまう、などということになってはそれこそ本末転倒です。
今回の特集では、お仕事をしながら小学校受験を成功させるポイントや考え方を実例にもとづいてご紹介します。同じ課題を抱えるお母様、そしてそのご家族のみなさまの参考になれば幸いです。

映像インタビュー教育の現場から

特集:働くお母様の小学校受験 “仕事をしていることをポジティブに考える”

小学校受験が親の受験といわれるのは、親の学歴や社会的地位が合否の判断基準となるという意味ではありません。同様に、お母様がお仕事をされている子育て環境は、決して「受験に不利」ではありません。むしろ考え方次第でメリットとなることもあるといえるのです。

子どもと接する時間が短いということは、子育てや受験を一歩離れたところから冷静に見られるということでもありますから、「お子様の成長のため」であるとか「家族の絆を深めるため」と、意義を再認識して平常心で対応することがなにより大切です。

3割以上のお母様がなんらかのお仕事をされている。

ジャックの会員様でお仕事をされている
お母様の割合は?

年長児全体で3割ほどのお母様が、なんらかの形でお仕事をなさっていて、さらにその中で、半数ほどがフルタイムでお仕事をなさっていらっしゃると思います。これは、少しずつですが、徐々に増える傾向にあります。そこにはやはり時代的な背景もあります…

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ジャックの会員様でお仕事をされているお母様の割合は?

年長児全体で3割ほどのお母様が、なんらかの形でお仕事をなさっていて、さらにその中で、半数ほどがフルタイムでお仕事をなさっていらっしゃると思います。これは、少しずつですが、徐々に増える傾向にあります。そこにはやはり時代的な背景もあります。ひとつはワークライフバランスの考え方が世の中全体に浸透してきたこと、そして子育て支援の体制が整ってきたこと、もうひとつはお母様自身が子育てをしながらでもお仕事をなさりたいという風に考える、そういう方が増えてきたと感じています。また、後ほどお話しいたしますが、お母様がお仕事を持っていらっしゃるからこそ、小学校で受験をしようという考えの方が増えてきたことも事実だと思います。一方で小学校側も変化しています。働いているお母様方のために、保護者会など、保護者が参加する行事の日程をいろいろと検討してくださったり、それから一部の学校、関東中心に全国で20校ほどの学校ですが、子育て支援のために、学校の授業が終わってからのアフタースクールの体制を整え始めています。

働くお母様が小学校受験準備は「時間的に無理かも」と心配されることについては?

それは無理も無いことだと思います。やはりお母様がフルタイムでお仕事なさっているとなりますと、お子様と過ごす時間が短くなりますので、そのようなご心配をされるのは当然のことだと思います。ですが、実は見方を変えますと、私立小学校、いわゆる小学校から受ける、小学校から入る、ということのメリットは確実にあると思います。ひとつは期間と時間です。小学校受験の期間というのは短い方で1年ほど、長い方でも2年ほど、というのが平均です。それに比べますと、中学受験は期間が長いと思います。いまや3年生から始めるというのが主流の考え方になっていると思います。

ですから、例えば1、2年生の頃は塾に通わず、その間、学童保育などを利用する場合保育時間の長さの関係でうまく仕事と折り合いがつかないというような話も耳にします。また3年生になって塾に通い始めますと、今度は送り迎えの心配が出てきます。学校が終わって塾に行き、高学年ともなりますと、帰ってくる時間も遅くなりますから、それをお母様がお迎えに行くわけです。これを週に3回、ご帰宅なさってからもう一度出て行って塾まで迎えにいくということを続けるのは、かなりの負担も伴うと思います。その点が期間と時間で小学校受験とは異なっている点です。

もう一点は教育内容についてです。小学校からご家庭の考えと合う方向性の学校に入れる、そういった安心感はとても大きいと思います。小学校の6年というのはお子様の成長にとって実に重要な時期です。その重要な時期を、ご家庭と学校が手を携えて同じ方向へ育てていこう、そういった体制で過ごしていけることが、お子様の成長にとってもとても大きなことだと思います。

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小学校受験が親の受験といわれる理由。

「小学校受験準備は親にとっても
学びの多い経験」と聞きますが、
どのような経験ができるのですか?

「親子での共通体験を積む」といったことを通して、お子様だけではなく、お父様お母様ご自身も成長していく、そういった経験が出来ると感じています。といいますのも、この小学校受験の構造にその理由があります…

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「小学校受験準備は親にとっても学びの多い経験」と聞きますが、どのような経験ができるのですか?

「親子での共通体験を積む」といったことを通して、お子様だけではなく、お父様お母様ご自身も成長していく、そういった経験ができると感じています。といいますのも、この小学校受験の構造にその理由があります。小学校受験の入試問題というのは、ペーパーなどの専門的なものもありますが、そのほかに、本来5歳児が身につけておくべきもの、つまり、生活習慣・しつけ・お友達との関わり方・一般常識・最後まで粘り強くがんばれる力を持っているか、といった面を試されることが多いためです。

ですから、小学校受験の準備をなさることで、そういった面を確認することができ、それが子育て全体に役立つということもあるのです。例えば私たちの授業で「赤いものをたくさん探してきて。」とお子様に宿題を出すことがあります。日常の中で赤いなと思うものを感じたら、それを覚えてきてくれれば良いわけです。これなどは、時間が少ないとなかなかできにくいと思われるお母様もいらっしゃるのですが、逆に時間的な制約があることで、「では、保育園に行く駅までの道の中でなんとかそれを探そう」ということになったりします。

そうしますと「あ、ポストって赤いね。」とか「チューリップがあった。」「あ、車のブレーキランプも赤い。」そういうことに気がついていくわけです。これなど通常は、ご家庭の中での教育で育んでいくことだと思いますが、ついついお仕事に追われて時間的に余裕が無いと、保育園までの道もお仕事のことを考えたりという風になりがちです。その点、このカリキュラムに沿って、宿題をこなすということをしますと、自然とそういったこともできるようになっていくわけです。そして「どうしてポストって赤いんだろう。」ということを親子で考えるきっかけとなり、「赤というのは注意を促す色だから、消防車も赤いんだね。」などという発見もできるようになる、お子様と一緒にお母様もしていかなければならないことの再確認ができると思います。

もうひとつ、お母様自身が気付くということにも繋がります。道々歩いている中でお子様が「ねぇママ、あの花って何ていう花?」と聞いた花を見て、それがチューリップだったということがありました。そのお子様は「チューリップの色は赤」という認識だったのです。そのことにお母様がお気付きなった。そのことによって、そのお母様が「もっともっと子供に自然の体験をさせなければならない、今までの教育内容そのものを見直そう」というきっかけになったお話もありました。

お仕事と受験準備の両立を「成功させるお母様」はどんな方ですか?

一言でいうと、お母様がお仕事をしているということを前向きに捉えられる、ポジティブに考えられる方、ということになると思います。例えば先ほどのポストの話のように、少ない時間を有効に、そしてむしろそれを良い方に転化できる、そういった考えを持っていらっしゃるお母様が、やはり成功する確率が高いと思います。もともと小学校受験はお母様とお子様がご家庭で準備する時間が長いため、その段階でお子様のことばかりに目が行ってしまい、袋小路に入り込んでしまうというようなこともございます。ですがお仕事をお持ちのお母様は、その点一歩離れた所からお子様をご覧になる、冷静に見る目というものをお持ちなので、そういったことになる可能性が低いと感じています。

もちろん小学校受験をするしないというのは親が決めたことです。ですからそれをするにあたっては、お母様がご主人様やご家族と一緒に協力する、その協力体制の元に受験準備をしていく、そのために時間のアレンジをしたり、家族同士での打ち合わせ・話し合いなどをする、そういった場を設ける、などお母様がいわゆるマネージメントをするようなことも必要になってくると思います。これらのことを上手になさっているお母様は、やはり成功する可能性が高いと思います。

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サポートを活用してメリハリある受験準備をすること。

ジャックでの働くお母様へのサポートは?

まず授業に関しては、土曜日に行う授業の数を多くして充実させています。ジャックでは年長児の授業は原則として参観していただくことにしております。これには理由があります。まずお子様の様子をご覧いただき、どうしてわからなかったのか、どこができなかったのか、そういったことを把握していただくためです…

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ジャックでの働くお母様へのサポートは?

まず授業に関しては、土曜日に行う授業の数を多くして充実させています。ジャックでは年長児の授業は原則として参観していただくことにしております。これには理由があります。まずお子様の様子をご覧いただき、どうしてわからなかったのか、どこができなかったのか、そういったことを把握していただくためです。また授業中に先生の教え方をお母様がご覧いただくことによって、家庭学習の参考にしていただくということもできます。

また、先生から授業後に家庭学習でのポイントなどを説明することで、ご家庭での学習に役立てていただける要素をお伝えしています。一方、土曜日以外、つまり平日に通っていらっしゃる方の場合、お母様が送り迎えを完全にはできないということもございます。例えばお子様を送っていらっしゃるのはお父様、おじい様おばあ様、そしてベビーシッターさんの場合もあります。

そういった際にも、私どもはもちろんおじい様おばあ様にも丁寧に説明をさせていただいておりますし、もし授業をご覧になっていてお分かりにならないことがあれば、個別に説明をさせていただきます。そしてその後、例えばお迎えはお母様が来てくださるというような場合には、引き継ぎについてのアドバイスを私どもからさせていただくこともございます。お母様の「受験準備は周りの人に協力は仰ぐけれども、人任せにしない。」そういった姿勢が家族の和を育み、そしてお子様との絆を強くしていって、そのことが受験準備全体に良い影響を与えていると思います。

そのほかに、まず保護者講座というのがございます。こちらは通常平日に開催しておりますが、それをビデオに撮って、いつでもお母様のお好きな時間に予約を取って各教室で個別にご覧いただけるようにしております。ゆっくりとご覧いただくことができるシステムになっております。また模擬テストは原則日曜日や祝日に開催いたします。学校別模擬テストなどを含めまして、様々な組み合わせをお試しいただけることができるようになっております。そして、季節ごとの講習会は、同一のクラスを様々な曜日や時間帯に設定することによって、皆様に選択していただきやすくしております。例えば午前のクラス、夕方お母様がお迎えしやすい時間帯のクラス、その他、週の前半のクラス、週末のクラスなど、様々に設定をしております。今後もさらに皆様が取得しやすくなるよう検討して参るつもりです。

働くお母様へのメッセージ

小学校受験をするかしないかは、お母様がお仕事をしているかしていないかではなく、お子様をどのように育てたいと思っていらっしゃるかということ、そのことにかかっていると思います。ご家庭で良くそのことをお話し合いいただき、そしてもし小学校受験をしようとお決めになったら、是非、私どもの授業を体験しにいらしてください。授業をご覧いただき、そして、今後どのような道筋で小学校受験準備を進めていくのかを、教室長にご相談ください。教室長をはじめとして経験豊富なスタッフが、皆様一人ひとりにとってどのようにしていくのが最も良い方法なのかを一緒に考えさせていただきます。

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特集:働くお母様の小学校受験 “日々の効率化と周囲のサポート、そして相談相手” ジャック幼児教育研究所 教室長

仕事をしていると受験に不利なの?

ジャック幼児教育研究所全体でも、お仕事をされているお母様の割合は年々増加傾向にあります。私が担当している教室でもそれを実感していますし、さらにフルタイムで働くお母様の割合も増えていると感じています。私共へのお問合せでも、「働きながら小学校受験を経験した方の成功体験を参考にしたい」というお声をよくお聞きします。

働くお母様のご心配として、もっとも数多く寄せられるのは「母親が仕事をしていると受験に不利になることはありませんか?」という質問です。これについてお答えすると、最近はお仕事をされているお母様も非常に多く、受験に不利ということはまったくありません。保育園に通っている点もご心配のようですが、同様に気にされる必要はないでしょう。確かに以前は「保育園の子は受験に不利」という噂がありましたが、いまは学校側も理解がありますから、仕事をしている・していないというよりも、いわゆるワークライフバランスをどのように考えているかが重要視されるようになっています。

大事なのは「仕事しているから」を免罪符や言い訳にしない姿勢だと思います。学校が不安に感じている点は、学校行事への参加や緊急時の対応などを、仕事を理由に学校に任せきりにしてしまうことなのです。

逆にそれさえなければ、母親が働いていることの支障は一切ないと思ってよいでしょう。願書や面接で、きちんとその点を説明すれば、まったく問題にならないと思います。また、「仕事をしながら家で受験準備の勉強を見ることが難しいので、小学校受験はあきらめた方が良いでしょうか。」とおっしゃる方も多く見受けられます。土日に集中して学習されている方が多いようですが、短い時間でも良いので、毎日家庭学習をするように指導しています。夜はお仕事の疲れもあるでしょうし、何といってもお子様も眠くて集中できません。

早起きして、さわやかなうちに効率の良い学習習慣をつけることが大切です。

働くお母様は時間の使い方がお上手

結局、限られた時間のなかで受験準備をどう効率化させるかが一番のポイントです。日曜日は食事の下ごしらえを早めにしておいたり、犬の散歩などの家事をご家族と分担されたり、会員のお母様方は細かいところまで色々と工夫していらっしゃいます。

「時間を効率的に使う」ということは、むしろお仕事をされているお母様のほうがお得意なのではないかと感じます。書類の提出期限などもとてもきっちりしておられますし、忙しくしているお母様ほど時間の使い方がお上手だという実感があります。

私自身、仕事を持っている友人と食事の約束をするときなどに感じることですが、仕事をしている友人のほうが空いている日程が限られているだけに、予定を見てすぐ日にちを決めることができますね。『物を頼むときは忙しい人に頼むとよい』と言われているように、お仕事をされているお母様方は、常に計画的に時間を使われているのでそれには本当に感心します。

また、計画がしっかりしているということで思い出すエピソードなのですが、こんなことがありました。夏休みが終わるころ、お母様が真剣なお顔で「有休があとわずかになりました」と、おっしゃったあと、「病欠などしていられません」と笑顔を見せられました。

詳しくお聞きすると、本試験に向けて有休の日数もきちんと計算されていらっしゃったのです。

日々頑張っておられる様子は拝見していましたが、一日一日を大切に過ごされていること、そしてその中でも笑顔を忘れないお母様の姿には脱帽でした。時間が制約される中での受験準備はハンデがあったかも知れませんが、ご家族が一丸となり貴重な経験をされたことでしょう。ちなみに、このお母様のお子様は希望の小学校に入学されました。お母様は今も母として、また仕事を持つ女性として、ますます輝いておられることと思います。

母としての責任感は大事、でも家族にもしっかり協力して貰う

それからお仕事をされているお母様は、お父様やほかのご家族ともよく話し合って役割分担を決めて協力しあっているという印象がありますね。またそうでなければ、一人ですべてを抱え込むことになってしまいます。

ジャックでは授業を直接保護者の方が参観なさることをとても大切に考えています。指導方法やお子様のご様子を直接ご覧になっていただき、それをベースにした効率の良い家庭学習ができるようサポートしているからです。お仕事をされているお母様の中には、幼稚園へのお迎えと教室へお子様を連れてくることをシッターさんにお願いして、ご自身は会社から授業の途中で来られる方もいらっしゃいます。そのような場合は、授業が終わった後に、お母様がご覧になれなかったところの説明をしています。

また、平日は祖父母の方が送迎と参観をされることも多いですね。一生懸命、おじい様、おばあ様が授業内容をメモされてお帰りになるのですが、お帰りになってから、「自分の書いた内容がわからなくなり、娘(嫁)に怒られました」と後からお電話で質問されたり、わざわざご来室してくださる方もいらっしゃいます。そんな時は、ご理解いただくまでしっかりとご説明しています。

子供は仕事をするお母様から何を感じているか

お仕事と家事を両立され頑張っているお母様の姿をお子様もしっかり見ています。そして「お母さんカッコイイ」と誇りに思っているでしょう。大好きなお母様と一緒にジャックのおけいこをしているお子様のとても楽しそうな顔を見れば、それは一目瞭然です。

また一概には言えませんが、お仕事をされているお母様のお子様は、自分のことは自分でする習慣ができていて、自立できているお子様が多いと思います。これもお仕事をされているお母様の姿を見て、「自分もできることは自分でしよう」と感じているからでしょう。

お仕事をされているお母様の中には、日頃お子様にさみしい思いをさせているという引け目を感じていらっしゃるのか、“甘えさせる”ことと“甘やかす”ことを混同されている場合がありますが、お子様は大好きなお母様との絆をきちんと理解しています。引け目に感じることは、まったくありません。

小学校受験の取り組みはお母様とお子様の絆を深めるのはもちろん、お仕事をされているお母様ご自身にとっても貴重な経験となるはずです。子供の受験を意識することで、花や虫の生態、自然や季節への興味関心がお母様ご自身にも芽生えてきます。仕事にだけ集中する毎日を過ごしていたとしたら、つまり小学校受験を経験しなかったら、おそらくそういうことに目を向ける機会がなかっただろう。そう考えると、仕事と受験を両立するメリットを感じられるのではないかと思います。

理解してくれる相談相手をみつけること

最後に大事なのは、率直に相談できる相手がいること。ご自分がお仕事をされていることで「充分な家庭学習ができていない、そのことによって、子供の成績が伸びないのでは」などと考えて、ご自分を必要以上に責めてしまう方もおられます。ジャックでは、そんな場合はとにかく、一人で考え込まずにご相談していただくようにお伝えしています。受験だけでなく仕事のストレスも重なるときがありますからね。お電話でお話するだけでも、気持ちがすっきりされるようです。もちろん面談もいたしますし、とにかくメンタル面でのサポートをいつも心がけています。面談は平日の遅い時間なども設定していますので、仕事をしているからと言って、教室で消極的にならずに、どんなことでも教室スタッフにご相談いただきたいと思います。

お子様のご様子が一人ひとり違うように、それぞれの家庭環境も決して同じではありません。私共にとって大切なことは、どのような環境であってもお子様や保護者の方々に密に相談をしていただける信頼関係をきちんと築いていくことだと考えています。