JAC幼児教育研究所

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最近、ちょっとしたことですぐに泣く子が多いのはなぜだろう?【2】

2018年12月13日 09:00

検証【2】 胆力の欠如が泣き虫にしているのではないか。

 

胆力とは、ちょっとやそっとでは動じない、臆さない力のこと。「男は度胸、女は愛嬌」の、度胸のようなことです。最近、この力を幼い頃から養うことの重要性が薄れているように感じます。

例えば公園で遊んでいるとき、子どもがジャングルジムの一番上を目指して登り始めたらどうしますか?「危ないからやめなさい」「まだあなたには無理よ」と諦めさせようとしてはいませんか?一生懸命一番上まで登って、「ママ、見て!」と得意そうにしている子に、「そんなところに登って危ないでしょ。落ちたら死んじゃうのよ」などと言って、脅かしてはいませんか?また、子どもが祖父母の家に「お泊りしたい」と言い出したとき、「ひとりで本当に大丈夫?夜になって寂しくなっても、ママもパパもいないのよ」などと言って怖がらせ、止めさせようとはしていませんか?

高いところに登ったり、ひとりでお泊りしたりすることは、子どもにとっては冒険です。子どもだって、怖かったり、不安だったりするのです。そうした気持ちを打ち破り、勇気を奮い立たせて挑戦しようとしているのですから、制止するのではなく、応援してやって欲しいのです。危険を見過ごしてケガをさせたり無責任に放り出したりするのは親として失格ですが、我が子がどこまでできるかを冷静に見極めつつ、「大丈夫かな?ちょっと無理かな?」と思えることにも自分の監視下で挑戦させてやれるのは、親にのみ与えられた特権です。

恐怖に打ち勝つ、寂しさに耐える、不安を乗り越える…こうした経験を通して、胆力が育まれ、勇気、覇気、やる気のある子に育っていくのですから、せっかく挑戦しようとしている子を、ネガティブな言葉で臆病にするのではなく、「大丈夫!あなたならできるわよ。がんばって!」と笑顔で声をかけ、やり遂げたときには、「すごいね。よくできたね」とおもいっきり誉めてやって欲しいのです。

私は、最近、すぐ泣く子が多い原因の一つは、胆力の欠如にあるように感じます。小さな頃から胆力が養われてきていないから、年中・年長になっても、ちょっとしたことで心細くなったり怖気づいたりパニックになったりして、すぐにメソメソするのです。もっとも、これは子供に限ったことではなく、胆力の低下は日本中に蔓延しているようにも感じます。詐欺などはその典型で、不安になり脅えるから、冷静に考えればおかしなことにも引っかかってしまうのです。反対に、頑強な胆力があれば、いじめ問題に直面したときでさえも、正面から乗り切れるのではないかという気さえしています。

また、受験では、初めての場所・先生・お友達の中でいつもの力を発揮しなければなりません。これは幼児にとって想像以上に大変なことです。遊び慣れた公園で母親と一緒にいるにもかかわらず高い遊具に登るのを躊躇したり、大好きな祖父母の家にもひとりで泊まることを嫌がったりするような臆病な子には、初めての環境の中で普段の力を出すことは難しいでしょう。ぜひ早い段階から胆力の養成にも目を向け、ちょっとやそっとでは泣かない強い子に育てて欲しいと思います。

 

 

〜次回の掲載は12月20日(木)の予定です〜

キーワード:小学校受験

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