JAC幼児教育研究所

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魔法の言葉とおまじない

2008年9月10日 18:10

長かった夏休みも、残すところ1週間ほどになりました。皆様お元気でお過しでしょうか?

キンダーガーデンの子供達はいろいろな体験をして、体も心も一回り大きく成長したことでしょうね。夏の日差しをいっぱいに受けて、日焼けしたその表情も輝いていることでしょう。9月の新学期、元気なお顔にお会い出来る日を楽しみにしています。

先日、夏の講習会で一人の年長児の女の子に会いました。普段はどちらかというと物静かなその子がニコニコしながら私のそばに寄ってきて、「先生、ちょっとだけ見せてあげるね」。得意満面で見せてくれたのは、鞄にしっかりつけられたキーホルダーでした。「これね、ママからもらったの。ギュ〜とすると不思議な力が出るのよ。ママが教えてくれたの」。真剣な眼差しで話し始めた彼女は、「私、跳び箱はもう五段も跳べるのよ。でも、もっと跳べるようにギュ〜してるんだ」と言うと、もうすでに跳べたかのような自信に満ちたキラキラした笑顔で、私の前から走り去りました。

彼女の表情は安心感に満ちていて、本当に"不思議な力"に守られているかのようでした。きっと、かわいいキーホルダーに込められた『○○ちゃんならきっとできるわよ』というママの思いが、キーホルダーを通して伝わっているのでしょう。

実はこのキーホルダー、ご存知の方も多いかと思いますが、ジャックの理事の大岡史直先生が著された『子どもはなぜ跳び箱を跳ばなければならないのか』(小学館刊)のキャラクター"なぜとびくん"だったのです。もしかすると、"なぜとびくん"には「不思議な力?!」があるのかも?今度お会いしたとき、大岡先生にうかがってみることにしますね。

先日、読売新聞の投稿特集に、興味深い記事を見つけました。「おまじない、効いたかな?」というテーマで投稿を募集したところ、お子さんのために考えたユニークなおまじないや、おじい様やおばあ様から伝えられた不思議なおまじないが多数寄せられたそうで、「これは膝がしみないお薬よ」と言って入浴剤をお湯に入れると、「本当だ、しみない!」と言って湯船につかるとか、喧嘩が始まると全員に口をあけさせて、「仲良くできるおなじない」と言いながら飴玉を一つずつ口に入れてやると、本当に喧嘩が収まってしばらくすると仲良く遊んでいるといった、微笑ましいエピソードとともに、『おなじないは、親子にとって大切な思い出にもなり、また、子供が怪我をした時など痛みを和らげるのに効き目は抜群である』と書かれていました。そういえば私自身も、子育ての中で、またキンダーガーデンのかわいい子供達を前に、ちょっとしたおまじないにどれほど助けられたかわかりません。とりわけ「痛いの痛いの飛んでけー」は、効果てき面でした(笑)。

秋の入園試験を迎えるこれからの時期は、お子様のちょっとした仕草や癖も気になるもの。ついつい頭ごなしに、「大きなお声でお返事しなさい!」、「そんなことで泣かないの!」などと、一方的に叱ってしまいがちです。そんなときこそ、おまじないの出番です。例えば、「こうするとね、大きなお声が出るのよ」と言いながら、背中やお腹をやさしく一回さすってあげるなんていうのはどうでしょうでしょう?そんなママからの魔法の言葉とおまじないが、お子様はもちろん、お母様方にもつよーい味方になってくれると思いますよ。

さあ、我が家のスペシャルおまじないは何にしましょう?


橋本恵利子

〜次回掲載は9月5日(金)の予定です〜