2026.02.25 合格メソッド 心の育て方 親子で準備 面接対策

小学校受験の面接対策「言語力を身につける」

家庭での何気ない会話や行動が、実はお子様の言語力を大きく伸ばすきっかけになります。ご飯づくりを実況中継して語彙を増やす工夫や、レストランでの小さな注文から始まる度胸の育て方、そして親子の「心のキャッチボール」で育まれる聞く力。叱るより褒めることでポジティブな姿勢を守り、将来の面接や受験にもつながる、日常の中でできる言葉の教育法をお伝えします。

小学校受験に効く“日常の実況中継”とは

言語力には、「聞く力」と「話す力」の二つがあります。今日は日常生活での内容を実況中継するという「話す力」について、小学校受験における大事な力をお話ししたいと思います。実況中継とは保護者の方が今している状況を、そのまま細かく言葉にしていくことです。
例えば、お子様が「お腹がペコペコ」と言った時に、「ちょっと待っててね」と言って終わりにしないで、「もう少しでお米が炊けるからね。餃子が焼けるし、シチューが煮えたらご飯にしましょうね。」と、今起きている状況をそのまま言葉にして伝えていきます。
そうすると、「炊ける」「焼く」「煮える」といった言葉のシャワーを浴びる分、お子様は話せるようになります。状況に合った言葉を覚える絶好の機会になります。
保護者の方が家事や日常の行動を細かく実況中継していると、子どもはその状況に合った言葉を選び、状況を判断し、言葉の感覚が鋭くなっていきます。簡単に済ませないで、その状況をそのまま口にしていくということです。

小学校受験に必要な“考える習慣”の育て方

二つ目は、恐れずに言いたいことを言える度胸を身につけることです。
例えば、レストランに行った時、自分の分だけでも注文させてみましょう。注文するというより、料理名を言うくらいでよいです。「あなたは何食べたいの?」と聞いた時、お父様やお母様が家族全員分を代表して言うのではなく、お子様にも言わせてみるということです。
お父様が「じゃあ僕はハンバーグ」、お母様が「ナポリタン」と注文を続けて、お子様に「あなたは何を食べる?」と聞いたとして、もし小さな声で「…グラタン」と言えたら、それで十分です。
お店の人が小さな声を拾って「グラタンですね」と言ってくれれば、それは立派な注文になります。
最初から「お店の人に聞こえるように大きな声で言いましょう」とハードルを上げすぎないようにしてください。
例え一言でも言えて、それが伝われば、「注文できた」でよいのです。年長までに「グラタンお願いします」と丁寧に話せるようにしていければよいのです。まずは“言えた勇気”を認めてあげることです。自信がつけば、もしかすると年長になる頃には家族全員分の注文ができるようになるかもしれません。

保護者の「褒め方」で小学校受験に差がつく

褒め方にもコツが必要です。例えば、小さな声で「グラタン」と言えて、お店の人がその声を拾って注文できた時、「よかったね、自分で言えたね」と1回は褒めることはあるかもしれません。
しかし多くの場合は、2回目の時にまた小さな声で言うと、「もっと大きな声で」と叱り、大きな声で言えたとしても「ちゃんと目を見て言いなさい」とハードルが上がっていきます。
叱ることは、同じことであっても二度三度叱られます。更に言うと、同じことができなかった場合は倍付けで叱られます。けれども褒めることに関しては、一度褒められた内容を二度三度は褒めてもらえない傾向にあります。
その結果、叱ることが増え、褒めることが減っていくのです。褒めるハードルを簡単に上げないこと。少しずつ年齢に応じて上げるのはよいのですが、どんどんハードルを高くしないこと。これがポジティブで物怖じしないお子様に育てる言葉がけです。

子どものポジティブさは保護者の言葉掛け次第

お子様は、生まれた時はみんなポジティブです。転んでも転んでも、嬉しそうに起き上がって、また歩こうとする赤ちゃん。一度トライしてうまくいかなかったからといって、あきらめてしまう赤ちゃんはいません。
例えば、ハイハイをしていて「うーん、ぽてん」と転んだり、つかまり立ちをしようとして、うまく立てなかった時、「つかまり立ちは難しいな、私には無理無理」と言ってあきらめる赤ちゃんはいないのです。
みんな頑張り続けます。ハイハイして歩くだけでも、手を叩いて喜んで、周りが盛り上げます。うまくいかなかったからといって、「ダメだね」と言うお母様はいません。ずっと持ち上げながら育てていくからこそ、子どもはみんな最初はポジティブなのです。
しかし、外的要因によってネガティブに変わっていくのです。生まれた時から消極的な子どもはいません。大人の言葉次第で、子どもは超ポジティブにもなれるということを心に止めておいてください。

小学校受験は日頃の“心のキャッチボール”から始まる

三つ目は、聞き上手になることです。
ここではあえて「聞き力」という言葉に変えたいと思います。お子様から何か言われた時に、「うん、そうね」「どういうこと、それ」と相槌を打ったり、ただ頷いたりするだけでは、子どもは自分の言ったことが本当に分かってもらえたのかどうか分からないのです。
やはり親から子どもへの会話をキャッチボールに例えるとするなら、子どもから投げられたボールに対して、同じ速さ、同じ力で返していくことが必要です。

例えば、「ママ、オセロで遊ぼう。」と言われた時に、「ママ今忙しいの。1人で遊んでて。」と、どんなに優しく言ったとしても、結局は「1人で遊んで」ということです。これは、子どもの言葉を受け取ったことにはなりません。このような時は「今から夕ご飯のカレーを作らないといけないの。パパが帰ってくる時間に間に合わないから、ご飯の支度をしたいの。」と言えば、子どもは「そうなんだ。」と理解できます。これが、子どもの投げたボールをきちんと返したということです。つまり心のキャッチボールです。

小学校受験に必要な“考える習慣”の育て方

四つ目は、「なぜ」や「どうして」と考える習慣を日々の会話を通して身につけていくことです。
例えば、「今日は何食べたい?」と聞いた時に、子どもが「シチュー」と答えて、「シチューね」と相槌で終わらせるのではなく、「なんでシチューなの?」と聞いてみましょう。
すると子どもは、「うーん、この前食べたらすごく美味しかったから」「体がポカポカしてあったまるから」「今日は寒いから」など、頭をフル回転させて理由を考えて言います。
もし理由を言わなかったら、保護者の方がヒントを出せばいいのです。「この前食べて美味しかったから?」「それともあったかいから?」「今日はお外が寒いから?」と何でもいいので選択肢を出してあげます。そして、「この中にある?」と聞き、もし「ある」と言ったら、「え、どれどれ?」と、もう一度その中の一つを言わせればいいわけです。もし「ない」と言ったら、「え、何何? 教えて。」と言いながら、会話を広げていくことが大切です。

日々の日常会話が小学校受験の基本

小学校受験の面接では、こんな質問がされることがあります。
例えば、「お母様の好きなお花は何ですか。」と聞かれたりします。答えられるかどうかは分かりませんが、仮に答えられたとします。すると、さらにこう聞かれます。
「なぜそのお花が好きだと思いますか?」と、今の小学校受験はそこまで聞いてきます。
幼稚園や保育園、どこかに行く道すがら「ああ、この金木犀の匂い。お母さん、この匂い好きなの。この時期になると、この香りがいいのよ。」そんな何気ない会話をしたとします。
すると、試験の時にふと思い出して、「お母様の好きなお花は何ですか。」「金木犀です。」「どうして知っているの?」「朝、幼稚園に行く時に、金木犀の香りをお母様がスンスンって嗅いで、『この匂い好きだ』と言っていたからです。」と答えます。
塾で聞き取りや話し方の練習をしたわけでもないけれど、あの時の会話を覚えていて、それがその場で助けてくれる。小学校受験というのは、基本的にそういうものなのです。

毎日の生活の中の何が小学校受験にうまくマッチするかは、誰にも分かりませんが、「あ、あの時の言葉が活きたんだ。」という瞬間があるのが小学校受験です。ぜひ、お子様の言った言葉をキャッチボールしてほしいです。

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