2026.05.27 合格メソッド 親子で準備

小学校受験合格に近づく夏休み完全攻略ガイド【後編】

小学校受験において『夏を制する者は小学校受験を制す』と言われる通り、この時期の過ごし方が合否を大きく左右します。前編では学習習慣や運動、環境づくりについて解説しましたが、本編(後編)では、合格の鍵を握る「面接対策」と「有意義な夏の過ごし方」の核心に迫ります。お子様の心の成長を捉える視点から、親子で取り組む実践的な面接練習まで、秋の本番に自信を持って臨むための具体的な指針を解説します。

夏休みは小学校受験に向けた面接準備のラストスパート

小学校受験に備えた面接対策は、夏休みの間に取り組んでおきたいことの一つです。夏休みが終わると、神奈川県の学校では9月から面接が始まり、都内の学校でも10月に入ると面接がスタートしていきます。
そのため、小学校受験を控えたこの夏休みは面接の練習に取り組む大切な時期になります。

小学校受験の面接に備えて「成長」の題材を夏休みの間に作る

面接では、例えば「夏休みの思い出をお聞かせください」と質問されることもあれば「お子様が成長したと感じるのはどのような時ですか」といった質問をされることもあります。これはお子様だけでなく保護者の方も面接の練習をする必要があるということになります。「日頃、お子様とはどのように接していますか」など、様々な質問があります。
こうした面接の練習をする際に「お子様の成長をどのような時に感じますか」といったような、成長というテーマの質問に対して、あらかじめ話す題材を作っておくことが大切です。ご家庭の中で成長を感じる場面もあると思いますが、外に出た時にこそお子様の成長を実感できることがあるはずです。
しかし、例えば「昨年の冬に家族で出かけた時に……」といったようにかなり前の出来事まで遡らないと娘や息子の成長を語れないとなると、面接で話す題材としてはやや離れてしまいます。秋の試験を考えたときに「この夏」というタイミングは非常に良い機会です。旅行に行く、山登りをする、海に行く――そうした日常とは少し違う経験をする中で、お子様の成長を感じ取ってほしいと思います。

「どんな時に成長を感じましたか」と聞かれて、「ホテルのプールに行って、泳ぎが上手になった時に成長を感じます」という答えは、ほぼほぼ0点に近いです。ホテルに行ってプールに入るという出来事は、夏休みの経験として悪くはありませんが、子供であれば何かにおいては成長します。5歳・6歳の子であれば、何かはできるようになります。しかし、泳げるようになったことを成長と言うよりも、もっと良い答えが必ずあります。
成長というのは、何かができるようになったことだけではありません。心の成長だってあるはずです。そういった意味で、小学校受験を控えたこの夏休みにどのような場所へ行くか、どのような経験をさせるかを考えてみてください。

小学校受験の面接でテンポよく答える練習をする

お子様が質問に答える時に大事なことは、テンポよく答えるということです。話す時にあまりゆっくり喋ると幼く感じてしまいます。
例えば名前を聞かれた時、「お お お か ふ み お です」ではなく「おおおかふみおです」と答えましょう。「幼稚園はどこの幼稚園ですか」と聞かれて、「な に な に よ う ち え ん です」ではなく「なになにようちえんです」と答えます。同じことではありますが、違いは話すスピードが早いということです。「先生のお名前を教えてください」と聞かれ「せ ん せ い の な ま え は~」のようにゆっくり話すとどうしても幼く感じます。やはりテンポ良くリズム良く、早口で話す練習も是非してほしいと思います。

そして、選択する練習も必要です。小学校受験の面接の場で「好きなおかずは何ですか」「好きなお友達は誰ですか」「今あなたが欲しいものは何ですか」と聞かれた時に、迷わず何でもいいからさっと答えることが大切です。迷うということはそれだけ返事が遅くなります。場合によっては「あれ言わないの?」なんて思ってお母様がお父様を覗き込むと、子供もその覗き込まれたのが視野に入って答えにくい、答えないということになります。質問されたらとにかく選択する、何でもいいからすぐに答える、そういう練習をしてください。
もし質問して答えたことをもう一度聞いたときに、「好きな色は何?」「赤です」「あなた赤だった?黄色の方が好きじゃない?」のようなことを言ってはダメです。何でもいいから言えたら「そうね、黄色も赤も好きだもんね」「どっちでもその時思いついた方が言えたからとっても良かったわよ」と、何か指摘するというよりも、うまく話せたことをどんどん褒めながら、少し早口で、そして選択する力もスピードをつけていくことも是非してください。

小学校受験を控えた夏の旅行は短く、2回に分けて

先ほど「夏休みにどこか遊ぶ場所へ行けば、お子様の成長も感じると思います」とお話ししましたが、ただ行くとは言っても、1週間・2週間といった長期間の旅行は基本的にお勧めしていません。大人であっても1週間旅行したら、帰ってきてから普段の生活に戻るまでにもう1週間ほどかかります。つまり、1週間の旅行はある意味、家庭学習を2週間くらい疎かにするようなものです。小学校受験でペーパー校を受けるならば、ちょっと厳しい言い方になるかもしれませんが、この夏は3泊であっても長いような気がします。2泊3日くらいの旅行を2回ほど用意してください。あまり長いものは終わってしまったあと、その後に何も楽しいことが残ってないと感じてしまいます。また、小学校受験に向けた勉強をずっとしていたのに最後に長い旅行があると、やっていたことを忘れてしまうかもしれません。短い旅行を2つぐらい用意しておくことをお勧めします。

また、ペーパー校を受験する場合と、絵画製作を中心とした学校を受験する場合では考え方が少し違うかもしれません。ペーパーは1週間やらなければ、スピードも含めてペーパー力は確実に落ちます。しかし、1週間絵を描かなければ絵が下手になるかというと、実はそんなこともありません。ペーパーではなく絵画製作を中心とする学校ならば、やらないからといって下手になるわけではなく、逆にいろいろな経験をすること自体が小学校受験にとって必要なことかもしれません。ペーパーであれば2泊なのか、絵画製作中心であれば4泊ぐらいまでいいのかは、それぞれのご家庭の考えるところだと思います。

小学校受験の面接練習にはビデオ撮影を取り入れる

先ほど、小学校受験に備えた面接の練習方法をお話しましたが、面接の練習をする時にビデオを用意しておくことも必要だと思います。お父様・お母様・お子様が座っていて、その前にビデオを置いて、お父様が質問したことをお母様が答える、お母様が質問したことをお父様が答える、またどちらかが質問したことをお子様が答えるといった練習の様子を映します。
お子様は映像を見ることで、「あ、僕の声ってこんなに小さいんだ」「私の声ってこんなに小さいんだ」「こんなにゆっくりなんだ」「話し出すまでにこんなに時間がかかってるんだ」「体がこんなに揺れてるんだ」「この質問の時にこんなにお母様・お父様の顔を見てるんだ」と、自分がこれではダメだということを感じると思います。是非そのようにカメラを前に置いて、面接する練習もしてみてください。

小学校受験を控えた子供の頑張りを言葉で伝える

最後に大事なことを言います。
夏休みが終わって、9月の第1週目の授業の時に「この夏はいかがでしたか」と聞くと、多くのお母様が「あっという間に終わりました」「何もしないうちに気が付いたら終わってました」とおっしゃいます。そういうことを普通にお子様の前で言うのです。
しかしよく考えてください。お子様はこんなにも頑張ったのに「何もしなかった」や「あっという間に終わった」、「予定したことが何もできなかった」、「こんなにあっという間に終わった夏は初めてでした」なんて言うと、お子様はがっかりします。
それよりも「先生。この夏、この子すごく頑張りましたよ」「今日の授業を見たら、先生きっと驚きますよ」「是非子供がすごくできるようになったら褒めてやってくださいね」と言われれば、お子様はそれを聞いて「あ、お母様はそう思ってくれてるんだ」と嬉しくなります。日本には謙虚、謙遜するという文化があります。しかし、小学校受験をするお父様・お母様には必要ありません。「この子、この夏にこんなに頑張ると思わなかったです」というお父様・お母様の言葉を聞いて、お子様は嬉しくなり自信をつけることができます。9月になった時、是非そのような言葉を心から言えるように、充実した夏をお過ごしください。

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