JAC幼児教育研究所

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行事の心は親心 〜子供の品格を育てるために〜

2014年10月 6日 00:00

 


  <師走>

  僧侶(師)が年末の仏事に走りまわると言う意味の「師馳(しはせ)月(づき)」、

  月日が果てる月という意味の「しはつる月」、

  四季の果てる月という意味の「四(し)極月(はつづき)」などの説がある


 「こどもきせつのぎょうじ絵じてん」より 

 

 12月(師走) 1月(睦月) 2月(如月) 3月(弥生) 4月(卯月) 5月(皐月)
 6月(水無月) 7月(文月) 8月(葉月) 9月(長月) 10月(神無月) 11月(霜月)

 旧暦の月の呼び方やその由来を調べていくと、四季・暦・言い伝えと深く関係していることがわかります。

 学校教育の中で四季折々の行事を最も取り入れているのは、幼稚園・保育園と言われます。
 キンダーガーデンでも、教室の壁面の飾り付けに趣向を凝らして季節を感じられるよう心がけていますし、こどもの日・七夕・夏祭り・お月見・クリスマス・お正月・節分などの行事を、ときにはお父様お母様、ご家族の方々にも参加していただきながら、一緒に楽しんでいます。

 このように、幼稚園・保育園や入園前のお子様をお預かりするキンダーガーデンが行事を大切にしているのは何故でしょう?

 それは、行事を通してお子様が確実に成長するからです。
 例えば、お友達と一緒に楽しむことから協力できる喜びを知り、協調性や社会性が育まれますし、日頃練習してきたことをご家族の方々に見ていただくことによって、自信がつき、それが自立へとつながっていきます。


 ところで、10月の初めになると、街はハローウィンの飾りつけで賑やかになります。けれど、年長クラスで「ハローウィンって何か知っている?」と聞いても、答えられるお子様はいませんでした。
 クリスマス、バレンタイン、イースター、ガイホークス、サンジョルディ……海外の行事の華やかな一面だけがクローズアップされる昨今の日本を見ていると、子供達が、伝統的な行事も単なるイベントと誤認し、通り過ぎてしまうのではないかとの懸念を抱きます。

 私の子供は、カソリックの幼稚園と小学校に通いました。そこでは、12月になると必ず先生から「イエス様のお誕生日をお祝いするために、何か良いこと(徳の花)をしましょう」というお話があり、子供達は、家で積極的にお手伝いをしてお小遣いをもらったり、おやつを我慢したりして、そのお金を献金しました。

 クリスマスは、聖ニコルが貧しい子供達にプレゼントをあげたことから始まったといわれています。
 私はキンダーのクリスマス会でも、保護者の皆様に、「プレゼントをもらったり、ごちそうを食べるだけではなく、どんな日なのか教えてあげて下さい。また、欲しい物をクリスマスまで我慢するなど、待つ喜びの機会を与えて下さい」とお話ししています。


 日本の行事にもそれぞれ意味があります。それを教え伝えることは、親の務めです。
 
また、外国の行事の由来を知ることは、その国の文化を理解することにつながります。

 元学習院初等科長の高橋義雄先生は著書「子供の品格」の中で、「日本の情緒や慣習を知ることは、世界の人と向き合うことや日本を背負う人間として大切なことです」と書かれています。
 ご家庭でも、ぜひ行事を大切にし、その由来や歴史などをお子様に教えてあげてください。そうした環境は、必ずやお子様の心を育んでくれるはずです。
 さらに、親である私たちも、子育てを通して改めて日本の行事について学び、共に楽しみながら、お子様を“品格のある日本人”に育てていこうではありませんか。


 ご家庭で楽しめる行事の本を紹介しておきます。ぜひご参考になさってください。

 「和の行事えほん(春と夏の巻)(秋と冬の巻)全2巻」 
  高野紀子作  あすなろ書房

 「子どもと楽しむ 行事とあそびのえほん」 
  すとう あさえ文 さいとう しのぶ 絵  のら書店 

 「おせちのおしょうがつ」 
  ねぎし れいこ 作 吉田 朋子 絵 世界文化社

 「こどもきせつのぎょうじ絵じてん」 
  三省堂編集所 三省堂※引用文献 「子供の品格」 高橋 義雄著 ヴィレッジブックス

                        

 浅井 泰代 (浦和・川越教室)


 

キーワード:育児