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100万回生きたねこ(年長)

100万回生きたねこ(年長)

作・絵 佐野洋子
講談社

あらすじ: 100万回も死んで、100万回も生きた”ねこ”がいました・・・

100万回も死んで、100万回も生きた”ねこ”がいました。
あるときは”王様のねこ”、あるときは”船乗りのねこ”、あるときは”おばあさんのねこ”…。”ねこ”は、いろいろな人にかわいがられました。でも、すべての飼い主が嫌いでした。100万回目に生まれたとき、”ねこ”は初めて自分のねこになりました。つまり、”のらねこ”になったのです。そして運命の白いねこと出会います。

評:大人の心にも訴えかける、非常に奥の深い絵本です。

『死』という重いテーマを全面に出していますが、作者の意図する真のテーマは、『どのように生きるか』という点にあるように思います。
大人の心にも訴えかける、非常に奥の深い絵本です。一見、子どもには難しいテーマのようにとらえがちですが、敬遠せずに読んであげてください。子どもは自分の豊かな感性と想像力でこの物語の本質を理解しつつ、生命力に溢れたたくましい“ねこ”の生涯を楽しむはずです。
作者の佐野洋子さんは、日本を代表する絵本作家のひとり。 豊かな感性と才能を発揮し、幅広い年代に支持されています。