絵本紹介絵本紹介

わたしのワンピース(年少)

わたしのワンピース(年少)

作 にしまきかやこ
こぐま社

あらすじ: 周囲の変化によって、ワンピースの模様が変わるという不思議なお話し

空から降ってきた真っ白い布で、真っ白いワンピースを作った“うさぎちゃん”。ところが不思議なことに、お花畑を散歩すれぱ花模様に、雨が降れば水玉模様に、草原を歩けば草の実模様にと、どんどん変わっていくのです。
夜になって眠っているうちに、空から星が降ってきて、ワンピースは星模様になりました。

評:流れるようなリズムと、夢のようなお話しが女の子の心を揺さぶります

真っ白いワンピースが、花模様になったり、水玉模様になったりと、 周囲の変化に合わせて変わっていく展開は、まさにファンタジー。女の子の夢が形になった絵本と言えるでしょう。
この絵本では、最初に、「ラララン、ロロロン」と歌いながら歩く“うさぎちゃん’’、次のページで、周囲に変化が訪れ、さらにページをめくるとワンピースの柄が変わっているという、 1 · 2 · 3 のリズムが文章と絵の双方で繰り返されることで、全体に流れるようなリズムが作り出されています。この隠れた構成の妙により、読み手には自然に親しみが湧いて来るのです。
まるで幼稚園児が描いたような、シンプルな絵。それでいて、“う さぎちゃん”の気持ちはちゃんと伝わってきます。