まあちゃんのながいかみ（年中）

作・絵　たかどのほうこ
福音館書店

あらすじ： ”まあちゃん”の髪は短いおかっぱですが…

“はあちゃん”と“みいちゃん”は、長い髪が自慢です。でも、“まあちゃん”の髪は、短いおかっぱです。
ある日、お庭でお茶していたとき、話題が髪のことになりました。
「私たち、もっと伸ばすの」「背中がぜーんぶ隠れるくらいにね」と話す二人に、“まあちゃん”は、「あたしなんか、もっとずっとずっ とずっとずっとずーっと伸ばすんだから」と言い出します。その長さといったら、橋の上からおさげを垂らして魚釣りができたり、海苔巻みたいに包まって外で眠れたりと、とても楽しいことばかり。その上、 パーマをかければ、髪は森になって、小鳥やりすや虫達がいっぱいいっぱい集まってくる、ステキなステキな長い髪。早く伸びるといいね。

評：”まあちゃん”の空想の話に心躍ります

お友だちの長い髪がちょっぴりうらやましい“まあちゃん”は、持ち前のたくましい想像力で、長い髪の魅力を何倍にも膨らませるお話をします。その、いかにも子どもらしい発想はとても楽しく、読者を愉快な気持ちにさせてくれます。また、現実の3人は白黒なのに対し、“まあちゃん”の想像の世界は鮮やかなカラーという使い分けも効果的。 華やかな色合いが、女の子の心をくすぐります。