絵本紹介絵本紹介

あのね、サンタの国ではね…(年少)

あのね、サンタの国ではね…(年少)

原案 松本智年・一色恭子 
絵  嘉納純子 文 黒井健 
偕成社

あらすじ: サンタクロースって、クリスマス以外は何をしているのかな? サンタの国の1年間を楽しく紹介します。

北の果ての美しい森の中に、大勢のサンタが仲良く暮らす国があり ます。一番大きく、一番立派なヒゲを生やしたサンタは、“グランサンタ”と呼ばれ、みんなからとても愛されていました。
1 月、“グランサンタ”の家で、新年の会が盛大に開かれます。
2 月、子ども達から届いもたのすごい数のお礼の手紙を、サンタは一枚一枚丁寧に読みます。
3 月、プレゼント作りが始まります。サンタ達は大忙し。
4 月、トナカイ学校の入学式。クリスマス・イブに、ソリを引いた り、空を飛んだりできるよう、 トナカイ達はここで勉強するのです。
5 月、広場で体力測定。重くなりすぎると、トナカイが上手に空を飛べなくなるため、体重管理も大切です。
6 月、連日雨が続きます。大切なソリが錆びないよう、サンタ達は ソリの手入れに励みます。
7 月、気球に乗って、良い子を探しに出かけます。大きな望遠鏡を覗きながら、ちゃんとチェックしているのです。
8 月、年に一度の夏休み。サンタ達は、一日中、アザラシやイルカ の親子と遊びます。
9 月、おもちゃの収穫が始まりました。ひとつひとつ枝からもいで、小さな箱に入れ、きれいなリボンをかけるのです。
10 月、サンタ会議が開催されます。 良い子のリストを見ながら、子ども達に贈るプレゼントを決めていきます。
11月、クリスマスの準備が始まります。長いお髭の手入れをしたり、真っ赤な服にブラシをかけたりして、身だしなみを整えます。道に迷わないように、地図もちゃんと用意しました。
12 月、イブの夜がやってきました。“グランサンタ”を先頭に、サンタ達は一斉に、星が瞬く夜空へと舞い上がりました。メリークリスマス!

評:夢いっぱいのシーンだけではなく、現実的な場面も描かれており大人が読んでも楽しい絵本です。

北の果てにあるサンタの国の1年間を描いたファンタジー。
プレゼントにするおもちゃの実を、畑で育てて収穫するという、いかにも子どもが喜びそうな、夢いっばいのシーンがあるかと思えば、 立派なトナカイを育てるための学校があったり、体重管理と体力維持のための体力測定があったり、どこに住んでいる誰に何をプレゼントするか決める会議が開かれたりと、非常に現実的な場面も登場します。
また、冬の日、暖かな部屋の中で、世界中の子ども達から届いたお礼の手紙を、一枚一枚丁寧に読み、笑ったり、嬉しそうに目をぱちぱちさせたりしていたサンタが、夏には空から望遠鏡を覗き、良い子でいるかどうかをチェックしています。この、優しいだけでなく、厳しい面も持っているサンタの人物像にも好感が持てます。
大人が読んでも楽しい絵本です。年中のクリスマスシーズンにおすすめします。