ジャックの絵本ジャックの絵本

たんぽぽ

たんぽぽ

 

スライド1

ここは、つちのなか。

おや、なにかちいさなものが ぽつんとありますね。

ちかづいてみましょうか。

すると・・・・・・・。

 

 

スライド2

いたいた、

たんぽぽのたねのぽっぽちゃんです。

もうずっとつちのなかでねています。

 

ぽっぽちゃんはちいさなためいきを

ふーっとついていました。

 

ずっとねていてあきちゃった。うごいてみたいなぁ。

・・・あれ?なんだかからだがむずむずする。

ちょっとのびをしてみようかな。

 

うーん。すると・・・

 

スライド3

ぴょこん!

わあ、なにかがでてきた!

ぽっぽちゃんのたねのしたからねっこがでてきました。

 

「わあ、おもしろい。 もっともっとしたにのびてみよう。」

スライド4

ぽっぽちゃんはごきげんです。

ねっこをたのしげにのばし、

めをだそうとうたいました。

 

「ぽっぽ、ぽっぽ、ぽ・・・・ぽ?」

へんなのです。

どうしてもうえにいかれません。

 

「ぽ~~~!」

じめんはびくともしません。

スライド5

「おかしいなあ・・・。こっちにいってみようかな。」

ぽっぽちゃんはありったけのちからをだしてふんばりました。

 

「ぽ!えい!」

 

ぽこん!

スライド6

 

わあ、まぶし!

やっとつちからめをだすことができました。

 

ふー、がんばった。

 

あれ、ぽっぽちゃんががんばっていたすぐうえには、

かたいコンクリートがありました。

「ああ、わかったわ。コンクリートでめがだせなかったんだわ。」

 

うーん

ぽっぽちゃんはせいいっぱいのびをして、

おひさまのひかりをいっぱいにあび、

はっぱもくきもすこしずつのばしていきました。

 

スライド7

 

そんなあるひ。

かさかさ、こそ。

てんとうむしがやってきます。

「やあ、ぽっぽちゃん。きれいなはっぱだねえ。すこしかげで、ひとやすみさせてもらうね」

 

「こんにちは、てんとうむしさん。どうぞどうぞ、ゆっくりしていってね。」

 

こんなおはなしもしながらやがてつぼみがふくらんできました。

スライド8

「わあ、きょうはあったかい。」

ぽっぽちゃんはおひさまのひかりにさそわれて、

1まい、また1まいと、ふんわりとはなをひらいていきました。

 

「わあ、さいたわ~。おひさま、こんにちは~。」

 

「ぽっぽちゃん、よかったねえ。おめでとう。きいろのはな、とってもすてきよ。」

 

「おひさま、ありがとう」

 

なんにちかさいたあと、しろくてふわふわしたものができてきました。

すると・・・

スライド9

ぽっぽちゃんはまっしろなぼうしのように、

ふわふわのわたげのすがたにかわりました。

 

そして、やさしいかぜにさそわれて、

わたげの1つ1つが、さーっとそらへたびだちました。

スライド10

「とんだとんだ~、なんておそらはひろいんだろう。

あそこにもここにもたんぽぽのおともだちがいるわ~」

 

ぽっぽちゃんはひろーいはらっぱに、

たくさんのたんぽぽといっしょにさいていたのでした。

 

ぽっぽちゃんは かぜにのって、たのしげにくるくるとおどりながら、

さいているたんぽぽにむかっていいました。

 

「みんなー またどこかであおうねー。またねー。」

スライド11

-おしまい-