入試の傾向
- 青山学院初等部
- 適性検査Aはペーパーのみの考査。難易度は高くないが、問題数は多い。他校に類を見ない青山独特の課題は出題されなかった。適性検査Bは例年通りの流れと時間(3時間)で行われた。願書(面接資料を含む)と保護者面接は重要。
- 青山学院横浜英和小学校
- 様々な問題を通して、基礎力とどれだけミスなくこなすことができるかを見られている。面接では、質問の答えから派生していき、約20問近く子どもへ質疑がある。行動観察では、少人数で「3匹の子豚」の劇の配役や台詞をみんなで決めて発表するなど、協調性や発言力を見られた。
- 青山学院大学系属浦和ルーテル学院小学校
- 入学試験は1回のみで単願・併願を選択可能。面接日に保護者に対しアンケート資料と作文の記入を求められる。作文の記入は面接日と考査日の2回。授業形式で行われるテストでは、発表の姿勢や言語力を見られた。紐通し・紐結びの課題は制限時間も短く難易度が高い。
- 開智小学校
- 第一志望は自己発信を選択でき、残りの考査項目は併願受験者と同じ。開智学園系列3校（総合部・所沢・望）で合同入試を実施。希望すれば3校の合否判定を受けられる。ペーパーAの言語問題では豊富な語彙力が必要。ペーパーBでは指示の理解と思考力が求められ、根気が問われる。
- 学習院初等科
- 行動観察や体操は一見簡単そうだが、奥が深く幅広い能力が求められている。個別では、推理力・思考力・言語力・観察力が高いレベルで求められている。昨年に続き、生活習慣の一つとして箸使いが出題された。また、常識問題なども加わり、家庭における躾や実体験が問われている。
私立小学校 × ジャックの対談
学習院初等科 梅本科長に聞く初の女性科長が導く「変わらぬ理念と新しい歩み」とは
- カリタス小学校
- 親子面接では、子どもだけ前に呼ばれ、話の創作と分かち書きで書かれた文章を読むことが毎年出題される。ペーパーは、話の記憶・数・常識・図形構成が頻出。製作は、説明をよく聞き、持参した道具を使い指示通りに作る。聞き取る力を重視している。
- 暁星小学校
- 1次はペーパーと体操。ペーパーは記憶・図形・言語・常識を中心に幅広く出題。体操はボールを中心に「走・跳・投」全てをバランス良く見られる。2次は生活習慣・発表・行動観察・模倣ダンスを連動させた考査。個人の能力と子ども同士の関わりをバランス良く見られた。
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暁星小学校 吉川学校長に聞く「鍛える教育」の入り口、入試のポイントは？
- 国立学園小学校
- 考査は授業形式。ペーパー・運動・行動観察・言語と多領域に渡る。運動では急傾斜の平均台歩行、ぶら下がりに、今年からボールつき・ボール投げが加わった。言語では物語を聞いて思ったことを発言する、何種類かの紐を与えられ仕分けする基準を考えて説明する、等の課題を行った。
- 慶應義塾幼稚舎
- 体操ではサッカーゴール型のストラックアウトが出題。絵画では絵を描く前に紙飛行機飛ばし、立てた紙を倒す遊びなどを行った。受験者を楽しませ、素を引き出す考査で、身体能力・想像力・対話力を見られた。行動観察では、道づくりや絵合わせ等、対話力に加え思考力も問われた。
- 慶應義塾横浜初等部
- 1次のペーパー4枚では、地頭の良さと理解力・聞き取り力が問われた。2次では、体操、絵画製作、行動観察が出題。絵画製作では、男女月齢別に8種類の異なるテーマが課された。行動観察は2問出題され、体操の中での集団ゲームと、絵画製作の作品を用いたテーマ遊びが行われた。
- 光塩女子学院初等科
- ペーパー校の印象が強いが、心身共にバランス良く発達していることが求められる。ペーパーは6枚あり、広範囲から出題される。巧緻性では、細かい作業が求められるので集中力が必要。行動観察では、指示を正確に理解した上で、友達との関わり方が大切。保護者面接も重要。
- 晃華学園小学校
- ペーパーは、記憶・数量・図形・言語と広範囲から出題される。製作は、完成形を想像しにくい課題が出題されるので、製作過程を正確に聞き取ることが必要。行動観察は、グループで協力して一つのことを成し遂げる力を問われた。様々な方向から子どもの力を見られた。
- さとえ学園小学校
- ペーパーは国語と算数の2部構成で、話の記憶の問題数が多いのが特徴。行動観察は、グループごとに集団製作（ロケット、筏の見本あり）を実施。考査時間内の全てにおいて取り組み方を見ているので、楽しい状況の中での自制心も要求される。外国人の親子面接では言語力を見られる。
- サレジアン国際学園目黒星美小学校
- 面接は出願順。A日程で不合格でもB日程で合格する可能性がある。持ち物は上履き、手提げカバンに水筒（水またはお茶）ハンカチ、ハサミ。自由遊びや製作時の先生とのやり取りや、友達との関わりを見られた。行動観察の絵本の読み聞かせでは、プロジェクターに静止画が映された。
- 湘南白百合学園小学校
- 幅広い出題領域の中で、短時間で即座に正確に判断する力を求められる。指示行動では、楽しみながらも節度を保ち、しっかりと指示を理解する事が必要。面接では親子の取り組みとして、ドミノを通して家族の関わりや雰囲気を見られた。
- 昭和女子大学附属昭和小学校 国際コース
- 事前の親子面接では、子どもにのみ英語で質問がある。学校の教育方針への理解、家族の関わりや雰囲気を見られる。学校の教育方針から学校行事に至るまで、面接では深く問われることも多いので、周到な準備が必要。回答時間も制限がある。考査はペーパー・運動・行動観察。
- 昭和女子大学附属昭和小学校 探究コース
- 3日間すべて出願できる。ペーパー・運動・行動観察など基本的な内容だが、すべての分野において指示を正確に聞き取る力が求められる。親子面接では回答時間の設定があり、学校への深い理解と、学校や子どもへの対応について、父母それぞれに質問される。今年は運動の考査が復活。
- 白百合学園小学校
- ペーパーは、枚数が多く制限時間が短いので集中力が必要。個別は、常識・生活習慣・思考力・質疑応答など項目数が多く、6人組で集団ゲームやグループでの話し合いもある。面接は、発展質問が多く対応力が求められる。全体的に素早い理解と行動力が問われる。
- 精華小学校
- ペーパーはよく練られた問題で地頭を見る。体操は「脚力・腕力、リズム感、敏捷性」の三本柱。個別では、登場人物の気持ちを問われる。絵画では、誰が見ても何を描いたかわかる画力が求められる。「中学受験に向けて伸びる子を取りたい」学校の意向が見てとれる。
- 聖学院小学校
- 面接では、家庭の雰囲気や、子の成長のために学校と家庭が共に力を合わせられるかを見られる。
考査では、年齢なりの基本的生活習慣や巧緻性が最低限身についているかが問われる。互いに助け合い、将来的に他学年との関わりを築くことができるかが求められている。
- 成蹊小学校
- ペーパーは男女で内容が異なる。話の記憶が長い。他は同じ問題を2枚続けて解くので、練習で理解し粘り強く解く力が必要。巧緻性は丁寧に素早く取り組めること、行動観察は表現力や理解力が重要。体操は、ボールの扱い方や走り方等を見られる。面接では、家庭の姿勢を問われる。
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成蹊小学校 荻野校長に聞く「子どもを鍛える学校」が求めるご家庭とは？
- 成城学園初等学校
- 個別は具体物を使い、数・常識・生活能力を、行動観察では自由遊びと共同製作を行い、社会性・コミュニケーション力を見ている。ペーパーは常識問題を中心に実施され、親子の豊かな関わりの中で育まれる力を重視している。体操は毎年裸足で行う。保護者面接の重要度が高い。
- 聖心女子学院初等科
- 今年度からデジタル採点が導入された。ペーパーの比重が大きく計10枚。話の記憶・数・図形・言語・推理思考など全ての分野からバランスよく出題される。行動観察では、グループでのゲームを通して協調性が問われた。面接では、親子の課題を通して日頃の親子関係を見られている。
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聖心女子学院初等科 藤原校長・中塩副校長に聞く「良く生きる」を大切にする聖心の考査とは？
- 聖ドミニコ学園小学校
- 1回の受験料納入で複数回受験可。複数回受験者も面接は一度。面接の時に子どもだけの個別テストあり。小学校一年生の生活を想定した考査内容で、水筒持参（ペットボトル式、ストロー式は不可。蓋かコップが付いているもの）による水分補給などで生活能力も見られた。
- 西武学園文理小学校
- 面接日程は希望日を選べる。ペーパーは、聞き取る力・思考力・語彙力を要する問題が多く、図形分野からの出題も多い。言語や常識問題では複数の指示の理解が必要。絵画では、ハサミを使った問題で巧緻性と描画力を見られた。行動観察は、試験中の行動全てを評価している。
- 洗足学園小学校
- 一次試験はペーパー・巧緻性・体操・行動観察が出題。一次を通過すると二次に進む。二次試験では行動観察の考査に加えて保護者のアンケート記入があった。一次試験は持参するプラスチック色鉛筆を使い、二次試験は持参するプラスチック色鉛筆とスティック糊を使う。
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洗足学園小学校 田中校長に聞く面接をなくし行動観察を2回行う狙いは？
- 玉川学園小学部
- 考査は1対1の個別形式。平仮名を読み答える問題や、数字や記号の模写、マス目の中の●を隠すためにどのパズルを使うか、等を行う。行動観察はパターンブロックを使用し、指示された形を協力して作成後、自由に作る。保護者は学園に対する本気度を理解してもらうことが大切。
- 田園調布雙葉小学校
- 面接は2部屋で(2回)受ける。ペーパー、個別、行動観察、絵画製作を行う。絵画製作では自由画の課題がある。個別は言語能力・生活習慣・巧緻性が見られた。行動観察では、4名程のグループでジェスチャーゲームなどの活動が行われた。
- 桐蔭学園小学校 アドベンチャー
- 行動観察重視の次世代型入試。数人ずつのグループに分かれ、先生とカジュアルな服装でいくつかの場所を探検する。各エリアでは自由遊び、外遊び、集団製作、ゲームなどのテストが行われた。楽しい雰囲気の中で、指示の聞き取り力・自主性・協調性・発想力を見られた。
- 桐蔭学園小学校 一般
- ペーパーは、話の理解・推理思考・常識分野の問題。難易度は高くはないが、思考力・理解力が決め手となる。行動観察は、自由遊びやゲーム、読み聞かせが行われ、協調性・自律力が重視された。ペーパーより比重が大きい。親子面接では、先生対親子でゲームが行われた。
- 東京女学館小学校 AO型
- 学校の教育方針や行事の参加・内容について十分に理解を深め、面接対策を行うこと、各家庭らしい内容の推薦書にすることが重要。子どもは個別の口頭試問の他、数や常識問題のペーパーが出題された。近年は運動や集団ゲームなど個別、集団と幅広く子どもを見る考査となっている。
- 東京女学館小学校 一般
- ペーパー・指示行動・絵画・体操・行動観察・母子行動観察と多岐に渡る。ペーパーは、数・常識・話の記憶・空間知覚等を通して聞き取る力を見ている。行動観察は生活能力を問う課題が、母子行動観察はジェスチャーなど身体表現の課題が出題された。絵画と体操の対策も必要。
私立小学校 × ジャックの対談
東京女学館小学校 盛永校長に聞く学びへの理解と適性を見る考査とは？
- 東京都市大学付属小学校
- 考査と並行し保護者面接を実施。ペーパーは、話の記憶・数量・言語・推理思考・常識・運筆の分野からバランスよく出題され、聞き取り力と言葉の表現力を見る問題が毎年出題される。行動観察では、相談時の協調性が求められ、子どもの様子を細かく見ている。
- 東京農業大学稲花小学校
- ペーパーは、記憶・数量・言語・推理思考・運筆の分野から出題され、思考力とスピードが必要。行動観察は、協調性と発言力が求められ、指示通りに行動する力と社会性が重要視される。面接では、親子で絵を描く課題（2分間）が出題され、家庭の雰囲気と親子の関係性を見られる。
私立小学校 × ジャックの対談
東京農業大学稲花小学校 杉原校長に聞く「体験型学習」を活かせる力を見る考査とは？
- 桐光学園小学校
- 「模写・図形・話の聞き取りと記憶」の3冊に分かれたペーパーテスト。絵の記憶と間違い探しは難易度が高い。絵画製作は指示が多く、聞き取る力・クーピーの塗り方・糊の使い方もポイントとなる。行動観察では、協調性、ルールの理解力などが求められた。
- 桐朋学園小学校
- 思考・巧緻性の問題では、ペーパーで培われる図形などの基礎的な知識と、思考力の両方が必要。絵画製作では、課題に合うものを考え、材料や道具を選び駆使し表現する。行動観察では、ゲームのルールや説明を見聞きし、理解し、楽しい雰囲気の中でも自分を律することが大切。
- 桐朋小学校
- 個別テストは、言語・数量・推理思考の分野から出題され、聞き取る力と経験値が問われる。絵画製作は、指示の理解と巧緻性能力が求められる。行動観察は4人で行われ、課題製作の中で協調性や社会性、興味をもって取り組む姿勢が見られる。
- 東洋英和女学院小学部
- 今年もペーパー、製作、巧緻性、体操、行動観察と広い分野が出題された。行動観察では、子どもが１人ずつモニターに映し出された絵を遠くの先生に対して説明する課題が新たに出題され、主語・述語・目的語を意識した、正確で分かりやすい話し方が求められた。
私立小学校 × ジャックの対談
東洋英和女学院小学部 𠮷田小学部長に聞く「公平性」を求めた入試の変更点は？
- 日本女子大学附属豊明小学校
- ペーパーと行動観察の比重が大きい。ペーパーは、聞き取る力が重要。基本的な問題ながらスピードと確実性が重視される。集団行動観察では、リーダーシップより協力することが大切。自由遊びは日常生活の様子が分かるような問題が出る。面接は学校への理解度と家庭の雰囲気を重視。
- 雙葉小学校
- ペーパーは全領域の準備が必要。その中でも、発問の意図をしっかり捉え諦めずに思考し続ける力を養うことが肝要。行動観察は、主体性を持ち、与えられた状況を心から楽しむことが大切。面接では、親子の会話から家族の普段の様子を見られるので、日常の過ごし方が問われる。
- 星野学園小学校
- 今年度も単願入試を実施。ペーパーは話の記憶・躾・常識を含め問題数が多いのが特色。体操は複合運動と指示運動の両方から出題。日頃から機敏性・持久力を養い、様々な器具に慣れておく事が大切。絵画製作で紙皿を使った花火のフリスビーを作成し、それを用いて行動観察を行った。
- 森村学園初等部
- ペーパーは、話の記憶・数・図形・言語・常識など15枚以上。国語・算数・理科社会分野からバランスよく多岐にわたって出題されるため、幅広い範囲の準備が必要。絵画製作は、巧緻性と絵画力・対話力がポイントとなる。行動観察では、協調性・社会性が求められた。
- 横浜雙葉小学校
- ペーパーの話の記憶は絵本から出題。今年度も傾向は変わらず、しりとりや同音異義語などの言語の問題や、数の聞き取りなど。絵画・巧緻性では聞く力を試される問題が出題。約束事の多い自由遊びや、体操中の待つ態度など、節度や礼儀を重要視された。それだけに対策が功を奏す。
- 立教小学校
- スクリーンに投影された絵本を見た後、内容について個別に質問される。口頭での回答によって言語力を見られる。実物を使った授業形式で思考力を見られ、途中答え合わせがある。運動は昨年と同様、雑巾がけと模倣体操・創作体操。行動観察は自己抑制力を重視。
私立小学校 × ジャックの対談
立教小学校 田代学校長に聞く「お子様を丁寧に見る」考査とは
- 立教女学院小学校
- ペーパーは問題量が多くスピードも求められる。例年、理科的常識・生活常識問題があり、日頃からの体験が必要。幅広い知識が求められる。体操は、女子校にしては動きが大きく、運動能力を問われる。類似問題の出題頻度が高いので、過去問対策をしっかり行うことが望ましい。
- 早稲田実業学校初等部
- ペーパー・生活習慣・巧緻性・絵画製作・運動・行動観察とバランスの良い準備が必要。特に生活習慣では「身支度や整理整頓・後片付け」等、日常生活で必要な力を試される。今年度はペーパー問題数が増えたことで『話を聞く姿勢、理解力、論理的思考力、処理能力』が鍵を握った。
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早稲田実業学校初等部 菱山校長に聞く「三敬主義」につながる入学試験とは？